연애곡선(恋愛曲線) 고사카이 후보쿠(小酒井不木)(1926) 일본어 원문 親愛なるA君! 君の一代の盛典(せいてん)を祝するために、僕は今、僕の心からなる記念品として、「恋愛曲線」なるものを送ろうとして居る。かような贈り物は、結婚の際は勿論のこと、その他は如何なる場合に於ても、日本は愚(おろ)か、支那でも、西洋でも、否(いな)、世界開闢(かいびゃく)以来、未(いま)だ曾(かつ)て何人(なんぴと)によっても試みられなかったであろうと、僕は大(おおい)に得意を感ぜざるを得ない。貧乏な一介の医学者たる僕が、たとい己(おの)れの全財産を傾けて買った品であっても、百万長者の長男たる君には、決して満足を与え得ないだろうと信じた僕は、熟考に熟考を重ねた結果、この恋愛曲線を思いつき、これならば十二分に君の心を動かすことが出来るだろうと予想して、この手紙を書きながらも、僕は、生れてから始めて経験す..